記事・トーク
週刊ファミ通 開発DIARY 待望の第2回
「ミュージックコンポーザー植松伸夫氏の巻」
ときには勇ましく響き、ときには悲しく響く。ゲームの名馬面に欠かすことができない音楽。
「FF」シリーズを体験した人は必ず耳にする、魅力的な音楽の作り手である氏の素顔に接近。


全国の「FF」ファンの皆様、たいへん永らくお待たせいたしました!!
前回好評を博した「FF8」の開発状況を覗く、スクウェア開発DIARY。
今回はその第2弾として「FF」班が、都内某所で行われた
「EYES ON ME」という名の挿入曲のレコーディングを取材したときのルポと
作品の秘密を明かすコメントや、仕事場であるスクウェアサウンド室へうかがったときに
いただいた植松氏のあったかい生の声を併せてお届けしちゃうぞ!!


「EYES ON ME」は、重要な曲です。

もう少し詳しく話すと、スコールやリノアたちにとってはナツメロにあたるものです。
あるドラマを象徴している曲で、「FF8」のなかで重要なキーワードになる意味を持っています。
バトルの音楽などは、シナリオのイメージだけで作るけれど、
このようなイベントの曲は絵コンテやムービーを見て作曲します。
それで、ここぞと盛り上がるところ自分で泣いたりするんですよ(笑)。部屋でひとりで。
この曲は、一見洋楽風のメロディーだけど、
実は「FF8」の持つ無国籍感を表わすエキゾチックの塊なんです。
イントロの音はインドのハンマーダルシマですし、間奏は神楽で使う篠笛。
あと、秘密のプラスαがあるけれど、それは自分の耳で確かめてくださいね。


−植松氏の素顔と音楽−

毎日規則正しく過ごしてますよ。

朝は7時半におきて、多摩川を散歩します。
それでそこに来る渡り鳥をボーッと観察する。
ジジイみたいに。会社には10時ごろまでには出社。
食事はだいたい13時と19時にスタッフと摂ります。
それ以外はずっと仕事をして、夜24時には切り上げます。

帰宅したあとは、ビールを1缶空けて25時に就寝。
もうずっと休みなしでこのサイクル続けています(笑)。
いままでたくさんの曲を手がけたけど、どれも難産でした。
曲がフッと浮かぶなんてことは一度もないですよ。
できあがってからも、はたしてこれで良かったのかと悩むことが多いです。

そんなときにはスタッフたちと「いちばんおもしろいギャグを言えるのは誰だ」
とか「<巨人の星>を知りつくしているのは誰か」とかいう
たわいもない会話をして気分転換をしています。
先日「巨人の星」初代キングの座をバトル担当の伊藤君に
剥奪されてすごく悔しいです(笑)。僕が音楽を作るときに
根底とするのは、すべてはギブアンドテイクだということ。
映像も音楽もシナリオも持ち津持たれつで、どこにもゆがみがない
きれいな球になって大きくなっていくといいなと思います。
そして、その作品はユーザーあっての作品なんです。
僕の音楽を聴いてくれとか、そんなんじゃなくて、
僕はキミに届けたい作品を作ったから、あとはキミが完成させてねって。
だから、ゲームを始めたら必ず最後までやってください。
そのときこそ「FF8」という作品は完成すると思うんです。
---1998/12/11 週刊ファミ通より抜粋
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Special Thanks to : KEIさん




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